べたべたと張り付いた世界
ただの紙を
「好きな物が買える紙」って誰かがきめたら、
ただの紙が、たちまち大切なものに変わった。
人は、イメージの中に生きている。
学歴、
ブランド、
仕事、
歴史、
作者、
身につけているもの。
溺れてしまいそうなくらい、それはそれはたくさん。
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世に溢れているメディアの情報だったり、まわりの人だったりが「それはいい、これはだめ」という。
これがたくさんの人に伝染していった結果、
知らず知らずのうちに自分の心にまで侵食してきてしまってできるもの、
それがイメージ。
記号みたいなもの。
人は、その人の、その物の「本当のところ」を見ているわけじゃない。
その人の、その物についてくるイメージで、判断している。
だから、高級ブランドを身にまといたくなるし、きれいな女優さんが使っている化粧品を使いたくなる。
まるで、イメージが作った虚構の世界で踊らされているようだ。
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そのイメージを利用しながら生きるのもよし。
「私は何も変えないわ。ありのままでいるの。みんなどうして私の本質を見てくれないんだろう。中身はこんなに素敵なのに」
って誰も振り向いてくれないことを嘆きながら生きるのもまたよし。
外側のイメージで判断され、あなたの「本当」を見てくれるのはごくごくわずかなのさ、悲しいことに。
それが現実なのだ。
社会でうまく生きていくためには、イメージを利用しない手はないし、私自身も利用し、利用されるときがたくさんある。
でも!だからといって!
そんなイメージだらけの、記号がべたべた張り付いただけの世界に負けるもんかって思うのだ。
イメージは、記号でしかない。
自分の目で見て、聞いて、触れて、イメージをできる限り排除して、ありのままを感じたい。
それは!一体なんなのか!!
本当に!私が見ている通りなのか!!
私は!本当は!どう思ったのか!!
純度の高い感覚で、世界に触れていたい。
汚いものにも、すてきなものにも。
しっかり目を開くのだ!!