『美女と野獣』実写版 かんそう文。
美女と野獣の実写版を観た。
アニメーションのときの良さを残しつつ、実際の人が演じるということをすご~く意識して作られた映画だなと思った。
ディズニーのプリンセスは、比較的あっさり人を受け入れるというとても寛大な心の持ち主たちで、そこが魅力的。けれど、それを実際の人間が演じてしまうとどこか嘘っぽさを感じてしまうような気がする。
そこを真実味を持たせるため、エマ・ワトソン演じるベルは、アニメのベルのように早くは心を開かない。
アニメのときは、ベルがとてもできた女性で、野獣の素直で純粋な心を見つけ出して導くような物語に感じられたけど、実写版は人間味のある「どっちもどっち」な孤独を抱えた二人が、自分の至らなさと対話しながら、ゆっくりと心を通わせていってるという印象。
アニメーションをそのまま再現してしまうと物語に説得力が出なくなってしまうということを考え抜いた上での素敵な膨らませ方。
これはこれでとても好き。
ただやっぱり実写って映像がアニメーションより画面が複雑で細部まで理解しようとすると切り替わりに情報処理が追い付かない…
その点で、私てきにはアニメーションの方がスッと入ってくるから好きかなあ
説得力のあるキャラクター設定と筋書きは、アニメと実写では違うものなんだなと改めて思った🙆
あと、魔女の存在について。
主人公に悪い呪いをかける悪い魔女じゃなくて、愚かな人間に愛を伝えるために魔法を使いこなし、本当の幸せに気づけるようにいろんな姿に変わり、ひっそりと見守っている女性。主人公が本当の物語を歩んでいけるように、たまに導き、見守る。
私はああいう立ち位置にいる人物が、ドラマでも映画でも本でも好き。物語の世界の調整役というか。
現実でも、誰かにとってそういう存在でいたいなぁとひそかに思っている。